ブログアフィリエイトとYouTube広告収入を両立させている個人事業主や副業ワーカーの皆さん、確定申告の時期が近づくにつれて「いつの収益を計上すればいいのか?」と頭を悩ませていませんか?特に、収益の発生日と入金日が異なるこれらの事業では、会計処理が複雑になりがちです。
本記事では、ブログアフィリエイトとYouTube広告収入がある場合の確定申告における、収益計上タイミングの疑問に焦点を当てます。多くの人が抱く「発生主義と現金主義を都合よく混在させて計上できないか?」という疑問に対し、明確な結論と具体的な解決策を提示します。
【結論】1つの事業内で発生主義と現金主義を混在させることは、所得税法上「原則として認められません」。
この記事を読めば、青色申告特別控除(65万円控除)の適用要件を満たすための「発生主義」による正しい統一計上方法を、主要な確定申告ソフトでの操作レベルで理解することができます。正確な会計処理をマスターし、安心して確定申告に臨みましょう。
【大原則】発生主義と現金主義の混在が認められない法的根拠
まず、なぜ発生主義と現金主義の混在が認められないのか、その法的根拠を理解することが重要です。
所得税法上の原則「収入すべき金額」とは
所得税法では、所得金額を計算する際の収入金額について、「その年において収入すべき金額」で計算することが原則とされています。この「収入すべき金額」とは、金銭が実際に手元に入ったかどうか(現金主義)ではなく、その金銭を受け取る権利が確定した時点(発生主義)を指します。
期間損益計算の正確性と費用収益対応の原則
事業の正確な経営状況を把握するためには、特定の会計期間(通常は1月1日から12月31日)における収益と費用を正確に対応させる必要があります。これを「費用収益対応の原則」と呼びます。
例えば、12月に発生した売上に対して、その売上を得るためにかかった費用(広告費、仕入れなど)も同じ12月に計上することで、その期間の正確な利益(損益)を計算できます。現金主義では、入金と支払いのタイミングがずれることで、この期間損益計算が歪んでしまう可能性があります。
青色申告特別控除の適用要件と発生主義
個人事業主にとって大きな節税メリットとなる青色申告特別控除(65万円または55万円)を適用するためには、「正規の簿記の原則」に従って記帳することが要件とされています。この「正規の簿記の原則」とは、一般的に複式簿記を指し、その根底には発生主義が前提としてあります。
発生主義に基づき、収益と費用を「発生した時点」で記録することで、貸借対照表や損益計算書といった財務諸表が正確に作成され、事業の実態を適切に反映した会計処理が可能になります。
例外としての「現金主義」は限定的
所得税法には、小規模事業者向けの特例として、事前に税務署へ「現金主義による所得計算の特例を受けることの届出書」を提出した場合に限り、現金主義での記帳が認められる制度があります。しかし、この特例は「前々年分の事業所得等の金額が300万円以下」という厳しい要件があり、ほとんどのブログアフィリエイトやYouTube広告収入を得ている個人事業主・副業ワーカーには適用が難しいのが実情です。
したがって、多くのケースで、発生主義での記帳が必須となります。
解決策は「発生主義」への統一。収益源ごとの発生日の正しい定義
発生主義と現金主義の混在が認められない以上、唯一の解決策は「発生主義で統一」することです。ここでは、ブログアフィリエイトとYouTube広告収入、それぞれの収益源における「発生日=権利が確定した日」を正確に捉える方法を解説します。
ポイントは「権利確定日」を正確に把握すること
発生主義における収益の発生日とは、その収益を受け取る「権利が確定した日」を指します。実際に銀行口座に入金された日ではありません。この権利確定日を正しく把握することが、発生主義での正確な記帳の鍵となります。
ブログアフィリエイト収益の発生日
ブログアフィリエイトの収益は、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)を経由して支払われます。この場合、収益の発生日は、ASPの管理画面上で成果が「確定」した日付となります。
多くのASPでは、以下のような流れで収益が確定します。
1. ユーザーが広告をクリックし、商品購入やサービス登録を行う(成果発生)。
2. 広告主がその成果を承認する(承認待ちから承認へ)。
3. ASPが承認された成果を集計し、月締めなどで報酬額を「確定」させる。
この「報酬額が確定したタイミング」が、会計上の収益発生日です。例えば、月末締め翌月15日確定の場合、12月分の成果が翌年1月15日に確定すれば、1月15日がその報酬の発生日となります。承認待ちの段階では、まだ収益は確定していません。

YouTube広告収入の発生日
YouTubeの広告収入は、Google AdSenseを通じて支払われます。YouTube広告収入の発生日は、Google AdSenseの管理画面上で、月間の見積収益額が「確定収益」として計上された日付となります。
Google AdSenseでは、以下のような流れで収益が確定します。
1. YouTube動画の再生数などに応じて、日々「見積もり収益額」が変動する。
2. 月末にその月の収益が締められ、翌月の月初にGoogleによって収益が最終確定される。
3. 通常、翌月の中旬頃(例えば11日~15日頃)に、前月分の「見積もり収益額」が「確定収益」としてAdSenseの管理画面に計上されます。
この「確定収益」として計上された日が、会計上の収益発生日です。例えば、12月分のYouTube広告収入が翌年1月12日に確定収益として計上された場合、1月12日がその報酬の発生日となります。
正しい会計処理フロー:「売掛金」の活用
これらの発生日に収益を計上し、実際に入金された日にその収益を消し込むのが正しい会計処理フローです。この際に活用するのが「売掛金」勘定です。
-
収益発生日(権利確定日)に記帳:
- (借方)売掛金 / (貸方)売上高
- 例:1月15日にASPから50,000円の報酬が確定した場合
- 借方:売掛金 50,000円 / 貸方:売上高 50,000円
-
実際に入金された日に記帳:
- (借方)普通預金 / (貸方)売掛金
- 例:2月10日に上記50,000円が銀行口座に入金された場合
- 借方:普通預金 50,000円 / 貸方:売掛金 50,000円
この一連の流れを正確に記録することで、発生主義に基づいた会計処理が実現します。
機能で比較!主要確定申告ソフト別・発生主義での統一計上フロー
現代の確定申告ソフトは、発生主義での記帳をサポートする機能が充実しています。ここでは、主要な3つの確定申告ソフトにおける、発生主義での統一計上フローを具体的に解説します。
freee会計:直感的な「未決済取引」機能
freee会計は、簿記の知識がない方でも直感的に操作できるよう設計されています。「未決済取引」機能を使えば、発生主義での記帳が非常に簡単です。
- 取引の登録: 収益が確定した日に、「収入」として取引を登録します。この際、「決済状況」を「未決済」に設定します。取引先(ASP名、Google AdSenseなど)と金額を入力します。
- 入金時の消込: 実際に入金があった際、銀行口座と同期している場合は、自動で入金データと未決済取引が紐付けられ、消込候補が表示されます。表示された候補を選択して確定するだけで、売掛金の消込が完了します。手動で消し込むことも可能です。
freee会計は、会計の専門用語を極力排し、日常の取引感覚で入力できるため、初めて発生主義に取り組む方には特におすすめです。
マネーフォワード クラウド確定申告:仕訳入力とAPI連携
マネーフォワード クラウド確定申告は、複式簿記の原則に忠実ながらも、使いやすさを追求したソフトです。
- 収益発生日の仕訳入力: 収益が確定した日に、仕訳入力画面で借方に「売掛金」、貸方に「売上高」として取引を登録します。摘要欄にASP名やYouTube広告収入など具体的に記載すると管理しやすくなります。
- 例:借方:売掛金 50,000円 / 貸方:売上高 50,000円 / 摘要:A8.net 1月確定分
- 入金時の消込処理: 実際に入金されたら、銀行口座の明細を取り込み、該当する入金データに対して「振替伝票」を作成し、借方に「普通預金」、貸方に「売掛金」として入力します。
- 例:借方:普通預金 50,000円 / 貸方:売掛金 50,000円 / 摘要:A8.net 1月確定分入金
- API連携機能を使えば、銀行口座の入金データから売掛金の自動消込候補が表示されるため、手動入力の手間を減らせます。
やよいの青色申告 オンライン:「かんたん取引入力」とスマート取引取込
やよいの青色申告 オンラインは、長年の実績と信頼性を持つ弥生シリーズのクラウド版です。
- 「かんたん取引入力」での登録: 収益が確定した日に、「かんたん取引入力」画面で「掛取引」を選択し、売上を登録します。取引相手(ASP、Google AdSense)、金額、日付を入力します。これにより、自動的に「売掛金」が計上されます。
- 「スマート取引取込」での消込: 実際に入金があった際、「スマート取引取込」機能を使って銀行口座の明細を取り込みます。取り込まれた入金データから、未消込の売掛金を自動で判別し、消込候補を提示してくれます。候補を選択して登録するだけで、売掛金の消込が完了します。

各ソフトの「売掛金管理機能」と「自動消込機能」の比較
| 機能/ソフト | freee会計 | マネーフォワード クラウド確定申告 | やよいの青色申告 オンライン |
|---|---|---|---|
| 売掛金登録 | 未決済取引として登録 | 仕訳帳で「売掛金」勘定を使用 | かんたん取引入力で「掛取引」 |
| 自動消込 | 銀行口座連携で自動提案 | API連携で自動提案 | スマート取引取込で自動提案 |
| 操作性 | 簿記知識不要で直感的 | 複式簿記の原則に沿いつつ使いやすい | 慣れればスムーズ、サポート充実 |
| 売掛金管理 | 未決済一覧で管理 | 勘定科目内訳書などで確認 | 掛取引一覧で管理 |
どのソフトも発生主義での記帳を強力にサポートしており、特に銀行口座やクレジットカードとの連携機能は、手入力の手間を大幅に削減し、ミスを防ぐ上で非常に有効です。自身の会計知識レベルや、どの程度自動化を求めるかによって、最適なソフトを選ぶと良いでしょう。
よくある質問(Q&A)
Q1. 白色申告でも発生主義で記帳する必要はありますか?
A1. 白色申告の場合、青色申告のような「正規の簿記の原則」に従った記帳義務はありません。しかし、将来的に青色申告への移行を検討している場合は、最初から発生主義に慣れておくことを強く推奨します。事業の正確な収益状況を把握するためにも、発生主義での記帳は有用です。
Q2. 経費の計上も発生主義ですか?
A2. はい、原則として経費も発生主義で計上します。収益と費用を対応させるという会計原則に基づき、経費も実際に支払いが発生した日ではなく、その費用を使う権利が発生した日や、役務の提供を受けた日などで計上します。
例えば、年間のサーバー代をまとめて支払った場合、その支払い日ではなく、契約期間に応じて毎月按分して経費計上するのが発生主義的な考え方です。商品の仕入れであれば、商品を受け取った日(仕入れた日)に計上します。
Q3. もし間違えて現金主義と混在させて申告してしまったら?
A3. 税務調査で指摘されるリスクがあります。発生主義と現金主義の混在は、所得税法上の原則に反するため、税務署から指導が入る可能性があります。もし誤りに気づいた場合は、速やかに修正申告を検討してください。修正申告の手続きや、追徴課税のリスクについては、税理士に相談することをお勧めします。正確な確定申告を行うことで、将来的な不安を解消できます。
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ブログアフィリエイトやYouTube広告収入で得た収益を、適切に確定申告することは、健全な事業運営の基盤です。もし、まだA8.netのメディア会員でない方は、この機会に登録し、アフィリエイトの仕組みや収益発生のフローをさらに深く理解することをおすすめします。正確な会計処理は、あなたのビジネスを次のレベルへと導く第一歩となるでしょう。
まとめ:会計原則の理解とソフトの活用で、正確な確定申告を
ブログアフィリエイトとYouTube広告収入がある場合の確定申告において、収益計上タイミングの混乱は避けられない課題ですが、本記事で解説した「発生主義」の原則を理解すれば、迷うことはありません。
- 混在はNG、発生主義で統一が鉄則: 所得税法上の原則と青色申告の要件から、発生主義と現金主義の混在は認められません。必ず「発生主義」で統一しましょう。
- 「収益確定日」の正確な把握が鍵: ASPやGoogle AdSenseの管理画面で、報酬が「確定」した日付を正しく捉えることが重要です。この日に「売掛金」として計上し、入金時に消し込むのが正しいフローです。
- 確定申告ソフトを最大限に活用: freee会計、マネーフォワード クラウド確定申告、やよいの青色申告 オンラインといった主要ソフトは、発生主義での記帳を強力にサポートする機能(未決済取引の登録、売掛金の管理・消込)が充実しています。これらの機能を活用し、効率的かつ正確に記帳を進めましょう。
正しい会計処理は、単に税金を納めるだけでなく、自身の事業の状況を正確に把握し、適切な経営判断を下すための重要なステップです。本記事を参考に、会計原則の理解を深め、確定申告ソフトを上手に活用することで、自信を持って確定申告に臨んでください。
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