「マイナンバーカードに対応していないICカードリーダーは、もう使えないのだろうか?」
そんな疑問を抱え、e-Taxのために新しいICカードリーダーの購入を検討していませんか?手元にある機材を有効活用したいと考える、コスト意識の高い個人事業主や会社員の皆さまにとって、不要な出費は避けたいものです。
ご安心ください。結論から言えば、「マイナンバーカード非対応」と明記されているICカードリーダーでも、特定のドライバとソフトウェアを適切に導入・設定すれば、e-Taxでの電子申告は十分に可能です。
この記事では、お手持ちのICカードリーダーを買い替えることなく、e-Taxを利用するための具体的な手順を、技術的な仕組みから実践的な設定方法まで、論理的かつ体系的に解説します。この記事を読み終える頃には、あなたの不安は解消され、手持ちの資産を最大限に活用してスマートに確定申告を完了させる道筋が見えているはずです。
はじめに:そのICカードリーダー、まだ使えます【買替不要】
確定申告の電子化(e-Tax)が普及するにつれ、マイナンバーカードの利用が一般的になりました。それに伴い、「マイナンバーカード対応」を謳うICカードリーダーが多数販売されています。しかし、以前から住民基本台帳カードなどで利用していたICカードリーダーをお持ちの方の中には、「これはマイナンバーカード非対応と書いてあるから、もう買い替えるしかないのか…」と諦めかけている方も少なくないでしょう。
しかし、多くの場合、その判断は早計です。実は、ICカードリーダーの「マイナンバーカード対応」という表記は、必ずしも技術的な対応可否の絶対的な基準ではありません。多くのICカードリーダーは、適切な設定を行うことでマイナンバーカードを読み取ることが可能です。
この記事では、買い替えコストをかけずに、手持ちの資産を有効活用してe-Taxを行う具体的な手順を、技術的な前提条件や仕組みから解説し、読者の皆様の不安を解消します。
なぜ非対応ICカードリーダーでもe-Taxができるのか?仕組みを解説
「マイナンバーカード非対応」と書かれたICカードリーダーでもe-Taxができるのは、e-Taxに必要な要件が、一般に考えられている「マイナンバーカード対応」という表記とは異なるためです。
e-Taxの要件は「公的個人認証サービス(JPKI)」への対応
e-Taxでマイナンバーカードを利用する際にICカードリーダーが求められるのは、マイナンバーカードに格納された「電子証明書」を読み取るためです。この電子証明書は、「公的個人認証サービス(JPKI)」という国のシステムで発行・管理されています。したがって、ICカードリーダーに求められるのは、マイナンバーカードそのものへの対応というよりも、公的個人認証サービスに対応しているか、という点に集約されます。
ICカードリーダーの通信規格「PC/SC」に準拠していることが大前提
ICカードリーダーが公的個人認証サービスに対応しているかを見極める上で最も重要な技術的要件は、その製品が「PC/SC (Personal Computer/Smart Card)」という国際標準規格に準拠していることです。PC/SCは、ICカードとPC間でデータをやり取りするための共通のインターフェースを定義しており、ほとんどのICカードリーダーはこの規格に準拠して設計されています。
鍵となるのは「デバイスドライバ」と「JPKI利用者ソフト」
PC/SC準拠のICカードリーダーであっても、PC側でICカードの情報を正しく読み取り、e-Taxで利用できるようにするためには、以下の2つのソフトウェアが不可欠です。
- デバイスドライバ: ICカードリーダーがPCに接続された際に、PCがリーダーを認識し、適切に動作させるためのソフトウェアです。これは各ICカードリーダーのメーカーが提供しています。
- JPKI利用者ソフト: 公的個人認証サービスを利用するための専用ソフトウェアです。このソフトが、ICカードリーダーで読み取った電子証明書の情報を、e-Taxなどのサービスで利用可能な形式に変換します。
この2つが正しくインストールされ、動作することで、ICカードリーダーはマイナンバーカードの電子証明書を読み取り、e-Taxで利用できるようになるのです。
自分のICカードリーダーが使えるかどうかの確認方法
お手持ちのICカードリーダーがPC/SCに準拠しているかどうかは、以下の方法で確認できます。
- メーカー公式サイトで仕様書を確認: 製品の型番を検索し、仕様書や製品情報ページに「PC/SC準拠」または「公的個人認証サービス対応」の記載があるかを確認します。
- 公的個人認証サービスポータルサイトの適合性検証済み製品リストを確認: 過去に適合性検証を受けた製品のリストが公開されています。古いモデルでもリストに載っている可能性があるため、一度確認してみる価値があります。
- [公的個人認証サービスポータルサイトの適合性検証済み製品リストへのリンク]
【実践】非対応ICカードリーダーでe-Taxを行うための3ステップ
ここからは、実際に非対応と記載されたICカードリーダーをe-Taxで利用するための具体的な手順を解説します。

ステップ1:ICカードリーダーのデバイスドライバをインストールする
まず、お使いのICカードリーダーをPCが正しく認識できるようにするためのデバイスドライバをインストールします。
- 製品型番の確認: お手持ちのICカードリーダー本体に記載されている型番を確認します。
- メーカー公式サイトへアクセス: リーダーのメーカー(例:SONY, NTTコミュニケーションズなど)の公式サイトにアクセスします。
- ドライバの検索とダウンロード: サイト内で型番を検索し、「ドライバ」「ダウンロード」といった項目を探します。お使いのOS(Windows 10/11, macOSなど)に対応した最新のドライバをダウンロードしてください。
- ドライバのインストール: ダウンロードしたファイルを指示に従ってインストールします。インストールが完了したら、PCの再起動を求められる場合があります。
注意点: 古いモデルの場合、最新OSに対応したドライバが提供されていないこともあります。その場合は、メーカーサポートに問い合わせるか、OSの互換モードでインストールを試みるなどの対応が必要になる可能性があります。
ステップ2:「JPKI利用者ソフト」をインストールする
次に、公的個人認証サービスを利用するための専用ソフトウェア「JPKI利用者ソフト」をインストールします。
- 公式ダウンロードページへアクセス: 公的個人認証サービスポータルサイトの「JPKI利用者ソフト」ダウンロードページにアクセスします。
- [JPKI利用者ソフトの公式ダウンロードページURL]
- インストーラのダウンロード: お使いのOSに対応したインストーラをダウンロードします。
- ソフトのインストール: ダウンロードしたファイルを指示に従ってインストールします。通常、インストールウィザードに従うだけで完了します。
ステップ3:接続テストを行う
ドライバとJPKI利用者ソフトのインストールが完了したら、実際にマイナンバーカードが正しく読み取れるかを確認する接続テストを行います。
- ICカードリーダーをPCに接続: ICカードリーダーをPCのUSBポートに接続します。
- マイナンバーカードを挿入: マイナンバーカードをICカードリーダーに正しく挿入します。カードの向きに注意してください。
- JPKI利用者ソフトを起動: インストールした「JPKI利用者ソフト」を起動します。
- 「自分の証明書を見る」機能で確認: ソフトのメニューから「自分の証明書を見る」などの機能を選択します。
- パスワード入力と表示確認: 指示に従って、マイナンバーカードに設定した「署名用電子証明書パスワード」または「利用者証明用電子証明書パスワード」を入力します。パスワードが正しく、カードが正常に読み取れていれば、画面にあなたの電子証明書情報が表示されます。
ここで電子証明書情報が表示されれば、物理的な接続およびソフトウェアの連携は成功しており、お手持ちのICカードリーダーでe-Taxを利用する準備が整ったことになります。
無料確定申告ソフト別:e-Tax(ICカードリーダー方式)設定ガイド
ここからは、主要な無料確定申告ソフトでe-Tax(ICカードリーダー方式)を利用する際の設定概要を解説します。基本的な流れは共通していますが、細部の操作は各ソフトで異なります。
共通の前提:
* 上記の「【実践】非対応ICカードリーダーでe-Taxを行うための3ステップ」が完了していること。
* 最新のWebブラウザ(Google Chrome, Microsoft Edgeなど)を使用していること。
* 必要に応じて、各確定申告ソフトが推奨するブラウザ拡張機能(例: e-Tax AP)がインストール・有効化されていること。
やよいの白色申告 オンライン / やよいの青色申告 オンライン
- 申告書作成後、電子申告のステップへ: 確定申告書の作成が完了したら、「電子申告」または「e-Tax連携」のメニューに進みます。
- 「ICカードリーダライタで読み取り」を選択: 電子申告の方法を選択する画面で、「ICカードリーダライタで読み取り」または同様の項目を選択します。
- ブラウザ拡張機能の確認: 必要に応じて「e-Tax AP」などのブラウザ拡張機能のインストールを促されることがあります。指示に従ってインストールし、有効化してください。
- マイナンバーカードの読み取り: 画面の指示に従い、ICカードリーダーにマイナンバーカードを挿入し、パスワードを入力して電子署名を行います。
freee (フリー)
- 申告書作成後、電子申告へ: 確定申告書を作成し終えたら、「電子申告」のフローに進みます。
- e-Tax連携方式の選択: 「ICカードリーダー方式で提出する」を選択します。
- 必要なソフト・拡張機能の確認: freeeの画面上で、JPKI利用者ソフトやブラウザ拡張機能(freeeが提供するもの、またはe-Tax APなど)の準備状況が確認できます。指示に従って不足しているものを導入・有効化します。
- 電子署名: マイナンバーカードをリーダーに挿入し、パスワードを入力して電子署名を行います。
マネーフォワード クラウド確定申告
- 申告書作成後、電子申告へ: 確定申告書を作成し、「電子申告」のプロセスに進みます。
- ICカードリーダーでの提出を選択: 提出方法の選択で、「ICカードリーダーを利用して提出」を選択します。
- 環境設定の確認: マネーフォワードのガイドに従い、JPKI利用者ソフトやブラウザ拡張機能(e-Tax APなど)が正しく設定されているか確認します。
- マイナンバーカードによる署名: 画面の指示に従って、ICカードリーダーにマイナンバーカードをセットし、パスワードを入力して電子署名を行います。
上記の手順でリーダーが認識され、マイナンバーカードの読み取りと電子署名が完了すれば、あとは画面の指示に従うだけで電子申告が完了します。万が一トラブルが発生した場合は、各ソフトのヘルプページやサポートも参照してください。
本当にベストな選択?他のe-Tax方式とのスペック・コスト比較
お手持ちの非対応ICカードリーダーを使いこなす方法は、コスト面で非常に魅力的ですが、e-Taxには他にもいくつかの方式があります。ここでは、それぞれの方式のスペックとコストを比較し、あなたの状況にとって本当にベストな選択肢を見つけるための情報を提供します。

1. 本記事の方法:手持ちの非対応ICカードリーダーを活用
- メリット:
- 追加コスト0円: 新しい機器を購入する必要がありません。
- 安定した有線接続: USB接続のため、通信環境に左右されにくく安定しています。
- 既存資産の有効活用: 無駄な買い替えを避けられます。
- デメリット:
- PC必須: スマートフォンやタブレットのみでの完結はできません。
- 事前準備が煩雑: ドライバやJPKI利用者ソフトのインストール、設定など、PCスキルが多少必要です。
- トラブルシューティング: 古いリーダーの場合、OSのアップデートなどで予期せぬトラブルが発生する可能性があります。
2. スマートフォンで読み取り(2次元バーコード方式)
- メリット:
- リーダー不要で手軽: 専用のICカードリーダーを購入する必要がありません。
- PCとスマホがあればOK: 多くの人が持っているデバイスで完結します。
- デメリット:
- PCとスマホの両方が必要: スマートフォン単体では申告書作成・提出は完結しません。
- 通信環境に依存: スムーズなデータ連携には安定した通信環境が求められます。
- アプリの操作に慣れが必要: マイナポータルアプリなど、専用アプリの操作に慣れる必要があります。
- 対応機種の制限: スマートフォンがNFC対応である必要があります。
3. マイナンバーカード対応ICカードリーダーの新規購入
- メリット:
- 公式サポートで最も確実: 最新のOSやマイナンバーカードに最適化されており、トラブルが少ないです。
- トラブル時の情報が多い: 公式情報やユーザーコミュニティでの解決策が見つけやすいです。
- 導入が比較的容易: 専用ドライバの自動インストールや、より分かりやすいガイドが用意されていることが多いです。
- デメリット:
- 2,000円〜3,000円程度のコストが発生: 新しい機器の購入費用がかかります。
- 物理的な機器が増える: 置き場所や管理の手間が発生します。
代表的なマイナンバーカード対応ICカードリーダーの比較表
[代表的なマイナンバーカード対応ICカードリーダーの比較表]
どの方法が最適か?
- PC操作に慣れており、とにかくコストをかけたくないなら「本記事の方法」が最適です。
- 手軽さを最優先し、PCとNFC対応スマホを持っているなら「スマホで読取」が便利です。
- 安心確実性や導入の容易さを求めるなら「対応リーダー購入」が最もストレスが少ないでしょう。
ご自身のITスキル、手持ちのデバイス、予算、そして求める手軽さや確実性のバランスを考慮して、最適な方法を選択してください。
よくあるトラブルと解決策(Q&A)

ここでは、ICカードリーダーを利用したe-Taxでよくあるトラブルとその解決策をQ&A形式で解説します。
Q1. PCがICカードリーダーを全く認識しない。
A1. 以下の点を順に確認してください。
- USBポートの変更: 別のUSBポートに差し替えてみてください。特に、PCの背面にあるポートは安定しやすい傾向があります。USBハブを介している場合は、PCに直接接続してみてください。
- デバイスドライバの再インストール: ステップ1でインストールしたデバイスドライバを一度アンインストールし、PCを再起動してから再度インストールしてみてください。ドライバが破損している可能性があります。
- デバイスマネージャーでの確認(Windowsの場合):
- Windowsの検索バーで「デバイスマネージャー」と入力し、開きます。
- 「スマートカード読み取り装置」または「USBデバイス」の項目に、お使いのICカードリーダーが表示されているか確認します。
- もし「不明なデバイス」や黄色の警告マークが表示されている場合は、ドライバが正しくインストールされていないか、リーダー自体に問題がある可能性があります。右クリックして「ドライバの更新」を試すか、再度ドライバをインストールしてください。
- ICカードリーダーの故障: 他のPCで試しても認識されない場合は、リーダー自体の故障も考えられます。
Q2. JPKI利用者ソフトで「ICカードを検出できません」と表示される。
A2. 以下の点を順に確認してください。
- JPKI利用者ソフトの再起動: 一度ソフトを完全に終了し、再起動してから再度試してみてください。
- マイナンバーカードの挿入向き・接触不良:
- マイナンバーカードがICカードリーダーに正しく奥まで挿入されているか確認してください。ICチップの向きも重要です。
- 一度抜き差しし直し、しっかりと接触していることを確認してください。
- デバイスドライバの確認: ICカードリーダーのデバイスドライバが正しくインストールされ、動作しているか、Q1のデバイスマネージャーでの確認方法を参照して再度確認してください。
- リーダーとOSの互換性: お使いのICカードリーダーのドライバが、現在利用しているOSのバージョンに対応しているか、メーカーサイトで最終確認してください。特にOSをアップデートした際に発生しやすい問題です。
Q3. 確定申告ソフトで「リーダーが見つかりません」と表示される。
A3. 以下の点を順に確認してください。
- ブラウザ拡張機能の確認:
- e-Tax APなどのブラウザ拡張機能がインストールされ、有効になっているか確認してください。ブラウザの設定で拡張機能の一覧を確認し、無効になっていれば有効に切り替えます。
- 複数のe-Tax関連の拡張機能がインストールされている場合、競合して問題を起こすことがあります。不要なものは無効にするか削除してみてください。
- ブラウザの再起動: 確定申告ソフトを利用しているWebブラウザを一度完全に終了し、再度起動してみてください。
- 確定申告ソフトの推奨環境: 利用している確定申告ソフトが推奨するOSやブラウザのバージョンを満たしているか確認してください。古いブラウザやサポート対象外のOSでは、正しく動作しないことがあります。
- JPKI利用者ソフトの動作確認: JPKI利用者ソフト自体でマイナンバーカードが正しく読み取れるか(Q2の解決策で確認)を再度確認してください。JPKI利用者ソフトが正常に動作していなければ、確定申告ソフトでも認識されません。
- PCの再起動: ここまでの手順で解決しない場合は、PC全体を再起動してみることで、一時的なシステムの問題が解消されることがあります。
まとめ:正しい手順と知識で、手持ちの機材を最大限活用しよう
本記事では、「マイナンバーカード非対応」と表記されたICカードリーダーでも、e-Taxでの電子申告が可能であることを、その仕組みから具体的な設定方法、そしてトラブルシューティングまで、詳細に解説しました。
重要なポイントを改めて確認しましょう。
1. PC/SC準拠の確認: お手持ちのICカードリーダーがPC/SC規格に準拠していることが大前提です。
2. デバイスドライバの導入: メーカー公式サイトから最新のドライバを正しくインストールします。
3. JPKI利用者ソフトでの接続テスト: 公的個人認証サービスポータルサイトからJPKI利用者ソフトを導入し、「自分の証明書を見る」機能でマイナンバーカードが正常に読み取れるかを確認します。
これらのステップをクリアすれば、無料で確定申告ソフトを利用し、お手持ちのICカードリーダーでe-Taxを行う準備は万全です。
また、本記事では、この方法だけでなく、スマートフォンを利用した方式や、新しい対応ICカードリーダーを購入する方式との比較も行いました。ご自身のITスキル、手持ちの機材、予算、そして求める確実性や手軽さに応じて、最適な方法を選択することが重要です。
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もし、お手持ちのICカードリーダーでの設定が難しいと感じたり、より確実で簡単な方法を求めるのであれば、楽天で最新のマイナンバーカード対応ICカードリーダーをチェックしてみるのも良い選択です。最新モデルなら、よりスムーズに導入でき、安心して確定申告を進められるでしょう。
この記事が、皆さまがコストを抑えつつ、スマートかつ効率的に確定申告を乗り切るための一助となれば幸いです。正しい知識と手順で、手持ちの機材を最大限に活用し、今年の確定申告を成功させましょう。
忙しい毎日に、少しの「余裕」と「ワクワク」を。
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